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2015年4月 4日 (土)

被災地でチョーシに乗る

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石巻漁港。

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私が以前からやりたかったことのひとつに、

津波の被災地を歩く、というのがありまして、

なんとなく延び延びになっていたのですが、

のらちゃんが、「のぶ、被災地行ってくれば?行きたかったでしょ?」と言うので、

石巻です。

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震災から4年。

石巻駅から、石巻漁港へ、

漁港から、日和大橋をわたって、

いちばん被害の大きかったと言われる海岸沿いのまち、門脇・南浜地区へ。

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防波堤を乗り越えて、砂浜へ降り立つ。

太平洋。

海水を手にとる。

私の心残りのひとつに、

のらちゃんを海に連れて行けなかったことがあって、

「のらちゃん、これが海だよ。」とおもう。

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津波で、まち全体が更地になってしまった土地を歩く。

慰霊碑、お地蔵さん、供養の花が、ぽつりぽつりとある。

やはり、そこをなにもせずに通り過ぎることはできない。

手を合わせて、「安らかにお眠りください。」と祈る。

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ん?

「朝っぱらから、おれの姿、ちょっと異様だよな。」と自分でもおもう。

なんか、おれ、悼む人、みたいじゃないか。」とおもう。

「しかし。『悼む人』、途中で飽きちゃって、途中で読むのやめたんだっけ。」

「悼む人、結局、どうしたんだろう? うちに帰ったのかな?」

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とかなんとか。

私はバックパック背負って、ひたすら被災地を歩く。

4月だけど、寒い日で、もう何キロ歩いた? ちょっとつらい。

歩くだけ。

自分でもなにがしたいのか。とにかく歩く。

『悼む人』っぽい自分に、多少照れつつも、

被災地。やっぱり律儀に、ひとつひとつ、ちゃんと手を合わせて、祈る。

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「まじめか!」

はやりのツッコミを、自分で入れてみる。

そうだともいえるし。もしかしたら、

私は、いま、けっこうチョーシ(調子)にのっているんじゃないか、とおもった。

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1月、2月、3月と、じわり、じわり、

のらちゃんが厳しい状態に入ってから、

私はもう、以前のようには、自分がチョーシに乗れない人間になってしまった、とおもっていた。

なんというか。もう、踊れない。

死の影、たいせつなものを喪うこと、そういうおそれを常に意識しながら

人生は、やがて来るその日の先延ばしにすぎない、と、びくびくおびえて、生きていく。

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なんというか、チョーシに乗るためには、

根拠なき自信。未来への楽観。しぶとい現状肯定なんかがたいせつで、

ライブをするのも、ブログを書くのも、

ちょっとしたチョーシに乗っていなければ、できない。

(2月は、ウイスキー酔い、酒の力でごまかした?ともいえる。反省。)

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石巻にきてみて、

私は以前のように、かどうかはわからないが、

あきらかに、チョーシにのっている。踊ってる。

旅人であることをいいことに、出逢ったひとに挨拶し、話しかけ、震災のときの話などを話し込む。

「へぇ~、そうだったんですか」、なんて言って。

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チョーシにのってる。

「うん。おれ、いいんじゃないか?」とおもう。

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(のぶ)

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